自宅での転倒事故を防ぐために
高齢者は家の中で過ごす時間が多くなりがちなため、家で転ぶリスクが高くなります。もしも、転倒してしまった場合、自立した生活や健康が脅かされることもあります。実際に、65歳以上の方々の3分の1が毎年転ぶというデータがでています。さらに、転倒は、カリフォルニアに住む日系人の間で5番目に多い死因です。転倒した人の20%から30%は腰骨の骨折や頭部への衝撃などを含む中度から重度の怪我を経験します。75歳以上の人の場合、転倒によって一年以上、長期介護施設に滞在する確立が4倍から5倍も高くなるそうです。腰部の骨折の症例の80%は女性ですが、年齢とともにその確立は男女を問わず高くなります。85歳以上の方々は、60歳から65歳までの方々と比べて腰部の骨折を経験する確立が10倍から15倍も高いといわれています。
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転倒のリスクとは?
リサーチによって、以下の事柄が転倒のリスクとして挙げられます。
- 下半身の衰え
- 歩行、バランスの支障
- 感覚の衰え
- 急性的な病気
- 4種類以上の薬、または向精神薬の服用
- 安全を損なうような環境的な問題
転倒のリスクを軽減する方法は?
定期的に運動をすることにより、体力や筋力が高められ、また、間接や腱、靱帯が柔軟になり、それによって転倒のリスクを軽減することができます。中度の体重負荷運動は骨粗しょう症を防ぐ可能性があるといわれており、転倒防止に勧められています。
身体検査を定期的に受けることも転倒防止には重要です。視力や聴力の変化はバランスに支障をきたし、周りの状況を察知することが難しくなります。薬の副作用を知っておくことも大切です。なぜなら、薬によってはめまいを引き起こし、それによって転倒してしまうこともあり得るからです。
急に立ち上がると血圧が下がり、同じようにめまいの原因になります。食事、横になった状態、あるいは休憩の後にはゆっくり立ち上がることを習慣付けましょう。車椅子を使っておられる方は、立ち上がる前に車がロックされていることを必ず確かめましょう。また、車椅子でない方も、立ち上がる時何かに捕まる場合、それがしっかりと固定されていることを確かめましょう。
「A Matter of Balance」とはどんなクラスですか?
高齢者の多くは、過去に転倒した経験から、転ぶことに恐れを抱きがちです。その恐れが非常に強い場合、その人の生活する行動範囲を自分でせばめてしまう結果になり、孤立やうつ病にもつながります。「A Matter of Balance」はボストン大学で始められたもので、研究によってその効果が立証されたプログラムです。転倒することに恐れを抱く方々、過去に転倒の経験を持つ方々、転倒を恐れるあまり行動を制限してしまった方々、あるいは、バランス、柔軟性、体力を向上させたい方々などが集まり話し合うクラスになっています。
このクラスは訓練を受けたボランティアの指導のもとで、毎週2時間、8週間にわたって行われます。スケジュールや詳細はEメールで[email protected]または電話で(323) 980-2353までお問い合わせください。
自宅での転倒を防ぐにはどんな方法がありますか?
自宅で安全に暮らすために、国立老化研究機関 (National Institute on Aging) は、以下の事柄を勧めています。
- 滑りやすいカーペットや普段歩く所に敷かれた電気コード等、つまづく危険のあるものを取り除く
- バスタブに滑り止めのついたマットやテープを設置する
- トイレやバスタブ・シャワーの周りにつかまることのできる手すりを付ける
- 階段の両側に手すりを付ける
- 家の中の暗い所を明るくする
- 可能な限り常夜灯(ナイトライト)を設置する
- 家の中を整理整頓しておく
- 小さな子供が訪問することの多い所では、使ったおもちゃ類を箱に入れ床にちらかしたままにしない
- 飲み物や食べ物をこぼしたら、すぐにきれいに掃除する
- アクセントラグ等には滑り止めの裏地を付ける
- 高い所にものを置く時は不安定な箱などに乗ったりせず、手すりの付いた安定の良い踏み台を使う
- 安全に不安がある時は杖や歩行器を使う
- 足に合った靴をはく
- 必要と思ったら遠慮せずヘルプを求める
より詳しい情報を知るには?
Fall Prevention Center of Excellence
Headquaters
University of Southern California Andrus Gerontology Center
3715 McClintock Ave., Room 228
Los Angeles, CA 90089-0191
(213)740-1364
Centers for Disease Control and Prevention 疾病対策予防センター
National Center for Injury Prevention and Control (NCIPC)
4770 Buford Hwy, NE
MS F-63
Atlanta, GA 30341-3717
1-888-INFO-FDA (1-888-463-6332)
www.cdc.gov/ncipc/factsheets/falls.htm
Home Safety Council
1250 Eye Street, NW, Suite 1000
Washington, DC 20005
(202) 330 4900
National Institute on Aging 国立老化研究機関
Building 31, Room 5C27
31 Center Drive, MSC 2292
Bethesda, MD 20892
(301)496-1752
1(800) 222-4225 (TTY)
(301) 496-1072 (fax)
Consumer Product Safety Commission
Washington, DC 20207
1-800-638-2772
1-800-638-8270 (TTY)