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新しいテクノロジーを学ぶのは、敷居が高く、難しいことかもしれません。今やテクノロジーは生活の中に広く浸透しているものの、絶え間ない進化やアップデートに遅れずについていくのは容易なことではありません。しかし、一方でビデオ通話やメッセージで家族や友人とつながったり、オンラインショッピング、食事配達、ライドシェア(相乗り)サービスを利用して生活が便利になるなど、テクノロジーには数多くのメリットもあります。

Keiroでは、2015年より、新しいテクノロジーを日常生活に取り入れてみたいという高齢者の方々を対象に「iPad入門コース」を開催しています。これまで以上に、社会的なつながりを保つためにも新しいテクノロジーを学ぶことが重要であり、皆さんも家族の誰かに新しいテクノロジーの使い方を教えなければならない状況も出てきているのではないでしょうか。まず、始める前に準備することをまとめました:

  • 目的をはっきりとさせる
    • 「これができるようになりたい」という目標を決めましょう。例えば、大切な人とビデオ通話を楽しみたい、移動手段の確保のため、あるいは好きなテレビ番組をオンラインで見たいなど、人によって様々な目的があるはずです。
  • 初期設定
    • 新品の端末の場合、新しいアカウントを作る必要があります。氏名、メールアドレス等を入力し、新しいパスワードを設定します。
    • 端末付属の取扱説明書を手元に用意して、参照できるようにしておきましょう。
  • 接続する
    • ほとんどの場合、テクノロジーをフル活用するには、ワイヤレスインターネット、つまりWi-Fiが必要です。自宅にWi-Fiに対応する機器が設置されているか確認してください。
teaching ipad

学習の準備ができたら、教える作業が始まりますが、テクノロジーを教えるのは簡単なことではありません。そこで、これから先生役を務める方に役立つコツやヒントをまとめてみました。皆さんの大切な人が日常生活に新しいテクノロジーを取り入れられることを願っています。

  1. 気長に取り組む
    • 新しいスキルの習得には時間がかかります。何度も繰り返し教える想定で準備しましょう。
    • ポジティブに、ほめることを重視しましょう。指示通りにできたり、タスクを達成したら、誉めましょう。
  2. 失敗を前向きに
    • 初心者が完璧を求めるのは当然のことですが、失敗すると、自分が覚えられないからだと自己嫌悪に陥りがちです。
    • 失敗は学習のプロセスの一部です。ミスすることもスキルを学ぶ大切な過程の一つであることを伝えてください。
  3. 基礎を復習する
    • いきなりショートメールの入力やアプリのダウンロードではなく、基礎から始めましょう。まず、端末の電源のオン・オフや、その他のボタンの機能の説明等から確認することをおすすめします。
    • タッチスクリーン上でタップやスワイプすることに慣れることが重要です。練習として例えばお気に入りのレシピを入力したり、短編小説を書いてもらっても良いでしょう。
  4. 操作は相手に任せる(手出ししない)
    • デバイスの操作は学ぶ側に任せましょう。教える側が手順を見せて、やり方を見て学んでもらう方が一見簡単かもしれません。しかし、このやり方ではしっかり習得できない場合もあります。
    • 言葉で指示を出して、端末を学ぶ側に操作してもらいます。
    • 可能なら、教える側も同じ端末を準備し、実演しながら、相手も端末で操作を学べるようにします。
  5. 手順を説明し、用語を教える
    • 教える側からすれば、「スワイプ」、「タップ」、「アプリ」などの用語には馴染みがあるかもしれません。しかし、学ぶ側にとっては新しい単語やフレーズかもしれないことを認識しておきましょう。
    • また、手順を一つ一つ見せながら、忘れずに説明を付け加えましょう。
      • 悪い例「そのボタンを押して、カメラのアプリを開いてください」
      • 良い例「ホームボタンを押すと、ホーム画面に戻ります。ホーム画面には、色々なアプリが置いてある場所です。カメラに似ているアプリがあると思いますが、これを押して、写真を撮ってみてください」 
  6. 重要なポイントは書き出す
    • 後で参照できるように、あなたが見せた手順を書き留めるよう促します。
    • それぞれの手順を覚えるには、写真や図を使うのも効果的です。
    • 最近のデバイスは、ユーザー名、メールアドレス、パスワードの組み合わせが必要です。それぞれを書き留めておき、安全ですぐ取り出せる場所に保管しておきましょう。
  7. 休憩を取る
    • 休憩を取ることで、習ったことを吸収する時間ができます。必要に応じて、次の学習に移る前に、習ったことが定着するように、特定の手順やタスクを反復します。
  8. 工夫する
    • 人によって学習の方法は違うので、特定の手順については教え方を変える必要があるかもしれません。例えば、アプリの機能やメリットを、何かに例えて説明してみることも検討してみてはいかがでしょうか。
    • 電話越しに教える必要がある場合、説明や表現の方法を工夫しなければなりません。電話で話している内容が伝わりやすいように、説明やスケッチを先に郵送してみることも良いでしょう。
  9. ひたすら練習あるのみ!
    • 毎日、習ったことを練習するよう促しましょう。これで学んだ事を復習する機会になり、覚えが早くなります。
      • モチベーションを上げることで、相手はさらに学び、練習したくなるはずです。
    • デバイスの便利な使い方をどんどん追求するよう促し、失敗は学習に不可欠な過程であることを強調しましょう。

バーチャルで、あるいは電話越しにテクノロジーの使い方を教えるのは、特有の課題があります。ここで説明したヒントやコツはすべて適用できますが、学習には時間と繰り返し行うことが必要です。新しいテクノロジーを学ぶチャンスを提供することで、家族や友人とのバーチャルイベントに参加でき、この不安な時代に社会とのつながりを保てるようになるはずです。