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シニア・ホームに暮らす高齢者を支援するKeiroのコミットメント

Two women with face masks on smiling with man

50年以上にわたり施設中心の高齢者ケアを通じてコミュニティに貢献してきたKeiroの理事会は、その中軸とする取り組みを施設ベースのケアから、コミュニティー在住高齢者の多様で広範囲なニーズへの取り組みに移行するという難しい決断を下しました。

2016年2月の売却による所有権、運営、及び施設名の変更後も、Keiroはホーム入居者およびスタッフへの支援を続けました。そして、そのサポートはカリフォルニア州司法長官が決定した5年間の条件付き期間終了後にも継続されています。Keiroは創立者たちの足跡と伝統を受け継ぎながら、各々の高齢者がホームと呼ぶ場所での生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)向上を目指し、様々な角度から取り組みを継続しています。

Keiroの旧4施設のうち3施設で今も日系文化に根ざしたサービスが入居者に提供されています。(ボイルハイツのサクラガーデンズ、リンカンハイツの敬愛ロサンゼルス・ヘルスケアセンタ、ガーデナの敬愛サウスベイ・ヘルスケアセンタ。)Keiroは経営には関わっていませんが、入居者のための日本文化に由来するアクティビティを250回以上実施するほか、コロナ禍で施設に勤務する従業員のサポートも継続して参りました。

施設で勤務する(されていた)スタッフの方々が、この6年間にわたるKeiroの支援とそのインパクトについて語ってくださいました。

居住者へのサポート

woman eating bento

Sakura Gardensのエクゼクティブ・ディレクタでに14年間勤務・貢献し続けているダニエル・コニシ氏が施設の文化的配慮の継続や維持にKeiroの支援がどう役立っているかコメントしてくださっています。

「Keiroの他のどの非営利団体にも勝る支援は、日本文化や伝統への配慮を施設に継続して反映する鍵となっています。Keiroは様々な祝祭行事をサポートし、新年の昼食会、敬老の日、クリスマス等には、ご馳走に加え風月堂のお菓子等も提供されます。また、Keiroの協力でエンターテイメント等も手配され、入居者の方々に大変喜ばれています。」

アクティビティ・ディレクターとして、サクラ中間看護施設を20年以上勤め上げたユミ・ユゲ氏から売却後のKeiroによる文化的サポートについて次のようなコメントをいただきました。

「生活の質は食事や有意義なアクティビティを中心に展開され、喜び、学び、運動、スピリチュアリティ、そして楽しむ気持ちを刺激します。Keiroのリソースやファンドは日英両語による学びの機会の拡充のほか、日本の伝統を祝う行事のお弁当、太鼓、舞踊、民謡などの日本伝統芸能、日本の情緒あふれるお菓子等の手配を可能にしました。オーナーシップが変わってからも提供され続けたこういったサポートは、入居者が快適で落ち着ける施設の維持に役立ちました。」

7年勤続で現在も敬愛ロサンゼルス・ヘルスケア・センタの登録食事療法士(DTR)として活躍されている、ミワコ・ジョーンズ氏はKeiroのサポートによる入居者へのベネフィットを次のように語ってくれました。

「Keiroのお蔭で、入居者が楽しみにしている鮭、うどん、たこ焼き、餃子などの日本食を提供することが出来ています。毎週月曜日に数名の日本人入居者を訪ねるのですが、皆さん日本食を選べることをとても喜んで下さっています。日本食の選択肢があることで、食事の摂取が促され、健康的な体重維持にも役立っています。入居者の皆さんの笑顔を見られることが嬉しく、これからも継続できるよう願っています。」

スタッフへのサポート

three people holding bento

25年勤続、敬愛サウスベイ・ヘルスケアセンタのビジネス・オフィス・マネージャー、サンディー・ガリード氏から次のようなコメントをいただきました。

「Keiroは施設売却後も私達と頻繁に連絡を取り続け、当施設の状況確認を継続してくれています。医療用品から従業員のランチに至るKeiroの支援は有難く、入居者により良いサービスが提供できるよう、スタッフを励まし続けてくれてます。

前述のダニエル・コニシ氏から更に次のような言葉もいただきました。「Keiroから週一回、コロナ禍においても懸命に仕事に取り組むSakura GardensおよびSakura ICFスタッフに感謝の意を伝えるため、スタッフ用の食事が提供されました。非常に気が滅入る日々にも、このランチがスタッフの気持ちを明るくするのにとても役立ちました。」

コロナ禍におけるサポート

man pushing cart of boxes

30年勤続のホセ・オロスコ氏と、彼の多くの家族が敬老介護施設及び敬愛ロサンゼルスヘルスケアセンタで勤務され、Keiroの高齢者ケアの歴史に貢献されました。オロスコ氏はKeiroの施設売却は辛かったと振り返りますが、4500以上もの再利用可能な防護ガウンの提供含む、コロナ禍におけるKeiroからの継続的なサポートに感謝されているそうです。

「COVID-19への対処は個人用防護具(PPE)が不足し、非常に大変でした。しかしKeiroによる、防護ガウン、手指消毒液、手袋、マスクなどPPEの寄付という多大な支援によって入居者やスタッフを守る必要不可欠な備品の準備が出来、余裕を与えてくれました。」

前述のユミ・ユゲ氏は、コロナ禍の難しい状況においても入居者とご家族との交流を可能としたサポートについて、次のように語ってくれました。

「大切な親族と安全にライブラリーで面会できるよう、Keiroからアクリル板パーティションが提供されました。さらに換気性能を向上するためのHEPAエアフィルターもKeiroから寄贈され、入居者が少人数で安全に集いアクティビティを継続することができました。」

売却から6年。Keiroは裏方に徹し、旧施設の居住者の生活の質の向上に努めて参りました。またKeiroは、Nikkei Senior GardensやAtherton Baptist Homes といった日系アメリカ人コミュニティーにサービスを提供するシニア・ホーム施設にも、文化活動の提供等の協力を行っています。

Keiroは今後も創設者のレガシーを受け継ぎ、それぞれがホームと呼ぶ場所で年齢を重ねていくコミュニティーの高齢者支援に全力で取り組んで参ります。