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日系コミュニティでは、夏といえばお盆祭りがまず頭に思い浮かびます。お盆祭りは、美味しい食べ物を堪能したり、盆踊りに参加したり、久しく会っていない友人と再会したりする楽しい時間です。お祭りを精一杯楽しむことは大切ですが、健康的な生活習慣を忘れてはなりません!今年の夏、お盆祭りに参加した時、健康に良い選択を心がけてみてはいかがでしょうか。この記事ではお盆を健康的に過ごすためのちょっとした秘訣をご紹介いたします。
- 出発前におやつを少し食べよう
美味しい食べ物を心ゆくまで食べたくなるかもしれませんが、食事は腹八分目をお勧めします。公認管理栄養士のプリスカ・ホー氏は、健康的な生活を送るためには、食事量の管理が大切だと指摘します。健康に悪い食べ物を一切食べないのではなく、食べる量を減らすことが大事です。お盆祭りに行く前に、ヘルシーなおやつを少し食べるだけで、食べ過ぎを防ぐことができます。
- 鶏肉をチョイス
照り焼きビーフにしようか照り焼きチキンにしようか迷ったら、チキンを選んでみてはいかがでしょうか。鶏肉は、他の肉に比べてカロリーが少なく、またコレステロール値を上昇させる飽和脂肪分(動物性脂肪やその副産物であるチーズ、サワークリーム、牛乳、卵黄、バター等に多く含まれる)も少ないです。コレステロール値が高まり、冠状動脈疾患になるリスクが高くなり、結果として心臓病発作や脳卒中になりやすい状態になります。可能な限り健康的な照り焼きチキンを選んでみてください。
- 盆踊りでカロリー消費!
高血糖や高血圧の方は、体を動かす盆踊りなどに参加し、カロリーを消費してみてはいかがでしょうか。盆踊りは友達と楽しく運動することができます。様々な研究で、体を動かすことは健康を促進させるといわれています。 - 水分補給は欠かさず!
特に暑い日は、小まめな水分補給が大切です。一般的に、人は喉の渇きを空腹と勘違いすることがあります。そのためきちんと水分補給をせず、不要なカロリーを摂取してしまう場合があります。ホー氏は、「エンプティカロリー」と言われているジュースや炭酸飲料などの糖質の多い飲料を避け、お水を飲むことを推奨しています。ジュースや糖質の多い飲み物を飲む場合は、お水と1:1の割合で混ぜてみてはいかがでしょうか。 - 食べ終わったら食べ物は目に見えないところへ
家族や友達とお祭りを楽しむことは大切ですが、その間常に食べている必要はありません。ビンゴを楽しんだり、友人との会話が盛り上がって気づかない間につい食べ物をつまんでしまったりしたことはありませんか?おなかがある程度満たされた時点で、残った物は捨てるか、あるいはアイスパックやジェルパックの入った良く冷えたクーラーに入れて持ち帰ることを検討して見ましょう。 - 食べ物は友達と分け合って
袋入りの沖縄ドーナツや大きなスパムむすびを全部一人で食べるのではなく、周りの友人と分けて食べてみてはいかがでしょうか。腹八分目という言葉の通り、食事は適度な量を摂るのがとても重要です。沖縄ドーナツやその他揚げ物類は脂肪分とカロリーが多く、また飽和脂肪を多く含みます。この種類の脂肪は体重増加につながります。これらの食べ物を一切口にしない、という必要はありません。この機会に列に並ぶ回数を減らすと言う意味で他の友人と分けて食べることを考えてみてはいかがでしょうか。摂取してしまったカロリーは盆踊りで燃焼しましょう!
ホー氏によれば、食事は適量に、バランスよく、様々な食材を摂取することが大切だそうです。しかし、自身の食事習慣や食事内容についての詳細な質問やアドバイスは各自主治医と相談することをお勧めいたします。健康的な生活習慣を保つということは、お盆祭りで一番楽しみにしていることをやめる、ということではありません。お祭りで友人や家族と参加することはおしゃべりに花を咲かせ、(程ほどに)おいしい食べ物を一緒に試せる楽しいひと時です。この6つのアドバイスを念頭に置きながら、楽しい夏のお祭りの時期をお過ごしください。
プリスカ・ホー(RD, RN)―グッド・サマリタン病院のコミュニティ健康教育部門の健康教育スペシャリスト。食事や様々な知識を通じて参加者が自身の健康を意識し、ポジティブな変化を作れるよう支援。15年以上の経験を持ち、臨床栄養管理者として医学的栄養療法(メディカル・ニュートリション・セラピー)を患者に提供。入院患者及びコミュニティ内において循環器系、栄養、健康促進や疾患予防に関するプログラムも提供。趣味は旅行、料理、そして中国の獅子舞踊り。