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新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の世界的流行が続く中、予防・安全対策に気を配ることが大切です。マスクの着用やワクチン接種といった多層予防措置は、重症化を防ぐのに役立ちます(CDC, 2022a)。マスクの着用によって自身の飛沫が拡散するのを防ぎ、また他人の飛沫から自分を守ることができます(Stieg, 2021)。
投稿日:2022年6月16日
COVID-19感染拡大状況・レベル毎の予防措置を検討しましょう。
- 「低」レベル
- COVID-19ワクチンを更新し(ブースター等)、追加接種情報を把握する
- 症状がある場合は検査を受ける
- 「中」レベル
- 重症化リスクが高い場合は、必要な予防措置について医師と相談する
- COVID-19ワクチンを更新し(ブースター等)、追加接種情報を把握する
- 症状がある場合は検査を受ける
- 「高」レベル
- 屋内の公共の場ではマスクを着用する
- COVID-19ワクチンを更新し(ブースター等)、追加接種情報を把握する
- 症状がある場合は検査を受ける
こちらから(英語のみ)お住いの地域のコミュニティ・レベルを確認しましょう。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、各個人に適した予防と安心のためのマスク着用を推奨しています。また、公共交通機関の屋内環境においてのマスク着用が推奨されており、これは地方自治体または州政府によって義務付けられている場合もあります(CDC, 2022a)。症状のある方、COVID-19検査で陽性となった方、陽性者に接触した方は、マスクを着用しましょう。
どのような種類のマスクを着用すれば良いですか?
CDCはマスクを選び方も推奨しています。基本的にはどのようなマスクでも、着用しないよりは、した方が良いでしょう。マスクによっては他のマスクより保護力が高いものもあります。マスクは飛沫や微粒子が呼吸によって拡散されるのを防ぐようにできており、また、顔にしっかりフィットしたマスクであれば、他者が拡散する微粒子から着用者をある程度守る効果もあります。布製マスクや(医療用マスクとして知られる)使い捨てマスク等があり(CDC, 2022b)、布製マスクの下に医療用マスクをすれば、最大限の予防効果が期待できるでしょう。医療用マスクがない場合は、布製マスクを重ねて着用することで50~70%の微粒子を遮断し、COVID-19の蔓延を抑制することができます(Stieg, 2021)。
適切な布製マスク:
- 鼻、口、顎まで完全に覆うことができるもの
- 顔の側面にもしっかりフィットし、隙間なく着用できるもの
- 洗濯可能な通気性のある布を2枚以上重ねたものである
- マスク上部から空気が漏れないよう、ノーズワイヤーが付いている
- 明るい光にかざしたときに光を遮断する布が使用されている
不適切な布製マスク:
- 布が濡れている、または汚れている
- 顔の側面または鼻の部分に隙間ができる
- 1枚の布、または光を遮断しない薄い布でできている
- ウィルス粒子を逃がせる呼気弁または通気口が付いている
適切な医療用マスク
- 空気が漏れないよう、鼻、口、顎まで適切に覆うことができる
- 多層の不織布で作られている
- ノーズワイヤーが付いている
不適切な医療用マスク
- 顔の側面に隙間ができる
- 濡れている、または汚れている
なお、布製および使い捨てマスクを使って、より適切で高い保護力を得るために以下のような方法があります(CDC, 2022b):
- 2枚のマスクを重ねる(使い捨てマスクの上に布製マスクを重ねる)
- よりフィットするよう、3層マスクのイヤーループを結び、余分な生地を内側に押し込む
- 使い捨てマスクは、マスクの端に余分な生地を押し込む
- (イヤーループの代わりに)頭または首の後ろにゴムまたは紐を通して着用するタイプのマスクを使用する
保護マスクの使用
N95またはKN95といった保護マスクは空気や微粒子をろ過し、顔にぴったりとフィットして保護力を発揮するよう作られており、着用者から出た飛沫や微粒子を他者に広がらないよう封じることもできます(CDC, 2022b)。製造者による取扱説明書には、保護マスクの着用、保管、洗濯、適切な廃棄の方法が記載されています。保護マスクは顔にしっかりと密着しなければなりません。偽造品には注意しましょう。国立労働安全衛生研究所(NIOSH)は、N95等の保護マスクを承認しています。偽造品と思われる保護マスクには、表面に何もマークが付いておらず、承認番号やNIOSHのマークがありません。NIOSHに承認された保護マスクに付けられた正式なマークは、こちらをご参照ください。
適切なマスクの取り扱い
保護効果を最大限得るためには、マスクを常に正しく着用しましょう。マスクを着ける際には、まず手を洗うか消毒液で手を消毒します。着用中のマスクには触らないようにしましょう。頻繁に触れてマスクを動かさなければならないということは、マスクが合っていないサインです。別のマスクをみつけるか、またはマスクの調節を行いましょう(CDC, 2022b)。マスクは適切に着用することはもちろん、正しく取り外し、常に清潔に保つことが大切です。
マスクの取り外し方
- 頭または耳の後ろの紐を注意して外す
- イヤーループまたは紐だけを持ってマスクを取り扱う
- 角を合わせてマスクの外側が内側になるように折る
- マスクを外す際には、目、鼻、口を触らないよう注意し、外した後はすぐに手を洗う
マスクの洗濯
- 再利用可能なマスクは少なくとも1日1回、もしくは汚れたらすぐに洗濯する
- 布製マスクは手洗いして干す、あるいは洗濯機で洗濯して乾燥機で乾かすこともできる
マスク/保護マスクの破棄
- 使い捨てマスクは1度使用したら破棄する
- 保護マスクの場合は、どの程度使用したら破棄すべきか、製造者の取扱説明書に従う
- 使い捨てマスク及び保護マスクはどちらも、濡れたり汚れた場合はすぐに破棄する
マスクについて詳しくは、CDCのウェブサイトをご参照ください。
Use Masks to Slow the Spread of COVID-19
Find Free Masks (N95 Respirators)
出展:
Centers for Disease Control and Prevention. 2022a. Use and Care of Masks. Retrieved from https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/your-health/covid-by-county.html#:~:text=wear%20a%20mask.-,Masks%20are%20recommended%20in%20indoor%20public%20transportation%20settings%20and%20may,each%20COVID%2D19%20Community%20Level
Centers for Disease Control and Prevention. 2022b. Types of Masks and Respirators. Retrieved from https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/prevent-getting-sick/types-of-masks.html
Stieg, C. 2021. Dr. Fauci: Double-masking makes ‘common sense’ and is likely more effective. Retrieved from https://www.cnbc.com/2021/01/25/dr-fauci-double-mask-during-covid-makes-common-sense-more-effective.html