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高齢者のために新たな人材を配置し、プログラムを拡充、財政支援を提供します
ロサンゼルス、2017年9月18日――必要なヘルスケアや身の回りの事の自己管理に苦労する高齢者は大勢います。社会保障局(Social Security Administration)からの手紙への対応や、通院するための交通手段の手配、大家との問題解決などのストレスにより、不安や孤独、憂うつを感じたりする場合もあります。日系アメリカ人および日本人の高齢者、特に日本語しか話せない方で支援サービスを必要としている人は沢山います。また、高齢の友人や家族をお世話する方々は彼ら特有の課題に直面しているため、彼らにとって役立つ情報や支援が求められています。
Keiroとリトル東京サービスセンター(Little Tokyo Service Center: LTSC)はそれぞれ過去数十年にわたって、心身の健康に関するサービスとプログラムを日系アメリカ人および日本人の高齢者、また介護者に提供して参りました。本日この2つの法人が、3年間のパートナーシップを組むことを発表しました。これにより、Keiroの経験、知識、資源を組み入れ、LTSCが今まで提供してきた2カ国語での社会福祉サービスをさらに拡大、強化することができます。
3年間のパートナーシップで、Keiroは50万ドルを提供すると発表しました。提携するプログラムは次の3つです:
- ファーイースト・ラウンジにおけるプログラム強化。ファーイースト・ラウンジ(Far East Lounge)はLTSCが運営する多目的スペースで、様々な用途に使われています。リトル東京および周辺地域に住む高齢者を含む様々な年代の人々が利用しており、記憶力の改善、健康増進、社会福祉を推進するとともに、孤立を防ぎ、抑うつ症状を軽減するためのアクティビティを実施しています。Keiroの資金によりカウンセラーを1名増員し、高齢者と介護者が必要な社会サービスを利用する支援をし、物忘れ対策や様々な課題への対処方法といったテーマについて学ぶワークショップを開催し、またLTSCによる地域活動を拡大し、積極的により多くの高齢者に手を差し伸べられるようになります。
- 介護者を支援する専門家1名を雇用し、LTSCの介護者向けサービス拡充。LTSCは現在までに、2カ国語を話せるソーシャルワーカーとケアマネジャーによる、政府給付金の案内、健康や政府関連文書の翻訳、サポートグループの支援、在宅支援が必要な方向けの介護者登録簿の維持管理などを通じ、介護者および高齢者を支援して参りました。このほど介護者を支援する専門家1名を増員することにより、LTSCはより多くの家族の相談に応じ、ワークショップを追加し、サポートグループの数を増やすと共に、より多くの介護者を募り、訓練、登録し、強固な人材供給基盤を築き、介護者および高齢者の支援につなげていきます。(介護者には、家族や友人を家庭で介護する介護者、および職業として有料で働く介護者が含まれます)
- LTSCのクライアント(サービス利用者)支援プログラム補充。LTSCのクライアント支援プログラムは、他に頼れる先がない高齢者に当座の援助を提供し、金銭的な窮地から抜け出せるよう手助けします。
「最近の高齢者、特に日系コミュニティにいる人々はとても長生きされています。そのため高齢化に伴うニーズは、社交的な付き合いや教育から、心身の健康維持に対する深刻な不安に至るまで、幅広い領域におよびます」と、Keiroの代表兼最高経営責任者(CEO)を務めるレオナ・ヒラオカ(Leona Hiraoka)は述べています。「リトル東京サービスセンターとパートナーを組み、同センターが既に私たちのコミュニティで行っている素晴らしい取り組みを強化し、両者が力を合わせて、特に高齢な市民の生活の質を改善するために支援できることを光栄に思います」
さらに、LTSCのディーン・松林所長(Executive Director Dean Matsubayashi)は、次のように述べています。「私たちは、以前から取り組みを通じて低所得で日本語しか話せない高齢者の間に社会福祉および健康に関する大きなニーズが存在していることをよく目にして参りました。高齢者が必要とする、そして彼らが受けるに値するサービスを確実に受けられるようにするため、KeiroはLTSCと共に前進することを約束してくれました。Keiroが協力してくださることに、私たちは感謝しています。両者の協力は、資金不足にあるLTSCのプログラムを持続し、より多くの高齢者に手を差し伸べ、高齢者とその介護者がより健康的に自立した生活を送ることを推進するのに役立つことでしょう」
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Keiroについて
Keiroは、日系アメリカ人と日本人コミュニティの高齢者およびその介護者の生活の質を向上させるという理念の下、ロサンゼルス、オレンジ、ベンチュラカウンティを中心に活動するNPO法人です。孤立、経済的困難、複数疾患、および認知・記憶障害など、加齢がもたらす多くの課題や障壁に対して様々な支援を提供しています。さらに多くの高齢者および介護者に手を差し伸べるサービスの拡充を実現するため、Keiroは企業や他の組織と提携しているとともに、加齢がもたらす課題解決に向け、研究やイノベーションにも積極的に参加しています。Keiroはロサンゼルスに拠点を置いています。詳しい情報はこちらでご覧いただけます:Keiro.org
リトル東京サービスセンターについて
リトル東京サービスセンター(LTSC)は社会福祉サービスと地域開発を行う団体で、37年余りにわたって南カリフォルニアの人々と地域に貢献して参りました。リトル東京で誕生した当団体は、この地域特有の民族的コミュニティを構築して強化することで、人々の繁栄を手助けしています。1979年の創設以来、日系高齢者の支援はLTSCの活動の核になっています。日本語しか話せない日系高齢者にサービスを提供する社会福祉部は、当団体で最も長く続いているプログラムです。LTSCによる高齢者向けサービスは、ケアマネジメント〔住宅、財務、介護 など、その人のニーズに応じたサービスのアレンジなどを提供すること〕、カウンセリングとセラピー、入居情報と斡旋、サポートグループ、地域社会教育ワークショップ、およびその他の高齢者向け健康増進活動などを含みます。詳しい情報はこちらでご覧いただけます:ltsc.org