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2017年11月7日-Keiroの「介護者カンファレンス」が2017年10月28日土曜日、ガーデナ平原日系文化会館(Gardena Valley Japanese Cultural Institute, GVJCI)にて開催され、200名以上の参加者がメインホールを埋め尽くしました。初めに挨拶を兼ねてKeiroのプログラム及びストラテジックパートナーシップディレクターのブランドン・マサシゲ・リオン(Brandon Masashige Leong)が「この世界には4種類の人が存在しています—介護者だった人、現在介護者の人、これから介護者になる人、そして介護者を必要としている人。」というロザリン・カーター氏の言葉を引用し参加者を出迎えました。Keiroとガーデナ平原日系文化会館が共催したこのカンファレンスは高齢者及びその介護者の方を対象に「私の介護行路-It’s a personal journey…」というテーマのもと、様々な講演者、パネリストを迎え一日のスケジュールが構成されました。

当日は同文化会館のエグゼクティブディレクター(Executive director)のアリソン・コチヤマ氏(Alison Kochiyama)、そしてKeiroの代表兼最高経営責任者(CEO)のレオナ・ヒラオカ(Leona Hiraoka)も一言ずつ述べました。コチヤマ氏は、自身の介護の経験を振り返り、母親の介護は大変な仕事だったが、本当に貴重な時間でありがたい機会だったと述べていました。CEOのレオナ・ヒラオカは介護者へ必要なリソースを提供する重要性を強調し、大切な人を介護するということは一人で抱えるべきものではなく、コミュニティ全体で支えるべきものだと述べました。

基調講演者として認定臨床ソーシャルワーカー(LCSW)のクリスティーナ・アービング氏(Christina Irving)とグレン・コマツ(Glen Komatsu)医師が登壇し、新しい知識を提供すると共に参加者を勇気づけました。アービング氏は介護の負担を軽減できるリソースなどを紹介し、介護者のストレスマネージメントにおいて何よりも重要なことは周りに助けを求めることだと述べていました。コマツ医師は緩和ケアを受けるメリットを説明し、特にKeiroとプロビデンス・ヘルス・アンド・サービス、サザンカリフォルニアのパートナーシップによって開始された「癒しケア」を紹介しました。全人的なケアの大切さを述べ、ヘルスケアにおいて選択をする際はその人の価値観、優先したいものや希望をしっかり取り入れることの重要性を伝えていました。更にコマツ医師はこのプログラムは「私個人にとっても特別なものです。自分を育てていただいたコミュニティへの恩返しの機会だと思っております。」と添えました。

その後行われたミニセッションでは次の3種類のテーマに分かれて実施されました:遠距離介護、介護者のストレス管理、高齢者が助けを必要としていることを示す危険な兆候。また、セッション後は参加者にスキャン・ヘルスプラン(SCAN Health Plan)の部門の一つ、インディペンデンス・アット・ホーム(Independence At Home)がスポンサーする無料健康診断、さらには弁護士、薬剤師、ソーシャルワーカーによる無料の個別相談が提供されました。

参加者の中には長年介護をされている方もいました。ある介護者の方は「今日の内容は知っていることの方が多かったのですが、参加することによって周りへ助けを求める大切さを再確認することができ、また前に進むためのエネルギーを蓄えられました。」と述べていました。Keiroは日本人及び日系人コミュニティの高齢者及び介護者の方へ引き続き支援していくことに力を注ぎ、多様化するコミュニティの変わりゆくニーズに合わせてプログラムを提供して参ります。Keiroはロサンゼルス、オレンジ、ベンチュラカウンティを中心に活動をしています。

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Keiroについて

Keiroは、日系アメリカ人と日本人コミュニティの高齢者およびその介護者の生活の質を向上させるという理念の下、ロサンゼルス、オレンジ、ベンチュラカウンティを中心に活動するNPO法人です。孤立、経済的困難、複数疾患、および認知・記憶障害など、加齢がもたらす多くの課題や障壁に対して様々な支援を提供しています。さらに多くの高齢者および介護者に手を差し伸べるサービスの拡充を実現するためKeiroは企業や他の組織と提携するとともに、加齢がもたらす課題解決に向け、研究やイノベーションにも積極的に参加しています。Keiroはロサンゼルスに拠点を置いています。