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It’s a Personal Journey… (私の介護行路…)

2017年10月3日――誰しも若いうちは歳を取ることや「死」というものが遠く先のことに見えて、実感がわかないことが多いかも知れません。しかしながら自分が大人になって両親が年をとるにつれ、次第に自分たちが世話をする側になり、立場が逆転します。子供や配偶者、親族や友達などが高齢者の介護者となることがほとんどですが、多くの場合、自分が介護者だという認識を持っている人は少ないのが現状です。現在、日系アメリカ人の約3人に1人が介護者だといわれています。そして自宅で過ごすことを選ぶ高齢者が増えるにつれて、介護者の人口も確実に増え続けており、介護者独自のニーズも増えてきています。来る2017年10月28日土曜日、Keiroはガーデナ平原日本文化会館(Gardena Valley Japanese Cultural Institute: GVJCI)と「介護者カンファレンス(Caregiver Conference)」を共催します。今年のカンファレンスのテーマは「It’s a personal journey… (私の介護行路…)」」です。

「介護をする、ということはとても難しい仕事です。だからこそ介護者を支援することは必要不可欠なのです」と代表兼最高責任者(CEO)のレオナ・ヒラオカは述べています。「強いサポートシステムを作り、高齢者の方の生活の質をさらに向上させるには、その土台となっている介護者の方の支援を強化する必要があります。」

ガーデナ平原日系文化会館のエグゼクティブディレクター(Executive Director)を務めるアリソン・コチヤマ(Alison Kochiyama)は、次のように述べています。「介護は経験される方一人ひとり、二つとして同じものがない独特な人生経験です。しかしながら、その中にも共有することができる共通点や情報・リソースなども存在しています。介護者が様々なネットワークやコミュニティを活用することによって、大切な方と自分自身の両方をより効果的にケアできるようにすることが私たちの目標です。」

今年は2人の基調講演者が登壇します。1人目はプロビデンス・ヘルス・アンド・サービス(Providence Health & Services)のグレン・コマツ(Glen Komatsu)医師で、Keiroとプロビデンスによる新たなパートナーシップ、「癒しケア(Iyashi Care)」について講演を行います。これは文化的背景を考慮した緩和ケアを日系アメリカ人および日本人高齢者に提供するプログラムです。2人目は全国介護センター(National Center on Caregiving)に勤務する認定臨床ソーシャルワーカー(LCSW)のクリスティーナ・アービング(Christina Irving)氏で、介護者の「行路」で役立つ様々なツールやリソース・情報について講演を行います。そしてその後のミニセッションでは、遠距離介護、介護者のストレス管理、そして高齢者が助けを必要としていることを示す危険な兆候などのテーマで講演が実施されます。

また、この「介護者カンファレンス」の参加者は、弁護士、薬剤師、ソーシャルワーカーによる個別相談を無料で受けることができます(予約制)。およそ20の介護事業者が出展するリソースフェアでは、貴重な情報を得られると共に、SCAN インディペンデンス・アット・ホーム(SCAN Independence At Home)がスポンサーする無料健康診断も受けられます。

当日は午後12:00より受け付けを開始し、午後12:30 から 4:30にかけてプログラムが実施されます。席に限りがあるため、事前予約が必要となります。予約は次のいずれかの方法で受け付けています:www.keiro.org/caregiver-conferenceのHP、福山可奈子(Kanako Fukuyama)宛に電話(213.873.5709)、または[email protected]宛に「カンファレンス参加申し込み」という件名でeメールを送信してください。

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Keiroについて

Keiroは、日系アメリカ人と日本人コミュニティの高齢者およびその介護者の生活の質を向上させるという理念の下、ロサンゼルス、オレンジ、ベンチュラカウンティを中心に活動するNPO法人です。孤立、経済的困難、複数疾患、および認知・記憶障害など、加齢がもたらす多くの課題や障壁に対して様々な支援を提供しています。さらに多くの高齢者および介護者に手を差し伸べるサービスの拡充を実現するためKeiroは企業や他の組織と提携するとともに、加齢がもたらす課題解決に向け、研究やイノベーションにも積極的に参加しています。Keiroはロサンゼルスに拠点を置いています。