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2019年6月11日アーバインヤマハミュージックセンターで、長年ロサンゼルスでジャーナリストとして活動されていた北岡和義さんが、110人以上の参加者を前にステージIVの肝臓がんとの「共生」について講演しました。後半には、Keiroが提供している癒しケアプログラムについて、担当医の八浪祐一・エドウィン医師が説明しました。

癒しケアチームの担当医八浪祐一・エドウィン医師が深刻な病を抱えながら生活する大変さと癒しケアがどのように私たちのコミュニティの高齢者をサポートできるかを話しました。プロビデンスと提携したこの癒しケアプログラムは、進行性の病や慢性疾患等の深刻な病気を抱える日系アメリカ人及び日本人高齢者に文化に配慮した緩和ケアを提供しています。

癒しケアは患者とその家族が治療法などの様々な選択肢について一緒に話し合う機会を作ります。癒しケアでは治療を最小限に抑えて痛みを和らげることを優先したい、あるいは、治療を最後まで続けるなど、治療法の内容や薦め方に関する大切な決断をお手伝いすることができます。「(治療を全くしないのと、全て実施する)折り合いをつけるお手伝いをするのが私の仕事だと思っています。(…)皆いずれは亡くなります。その残っている時間をいかに有効に使っていけるか、ということを考えると、治ることが目的とすると難しいところがあるかもしれませんが、心の癒し、体の癒し、家庭の癒しはいつでもありえるのでは。」と八浪先生は説明しました。

主治医とのコミュニケーションで困っていたり、あるいは患者さんと家族の間で異なる意見で結論が出なかったり、さらには患者が望んでいることと現実的にできる範囲のギャップがある場合など、癒しケアチームはこれらの難しい会話の間に入って手伝うことができます。癒しケアでは患者さんが望んでいることを理解し最大限支援することに努めています。「昔はすぐに入院するということが普通でしたがそれが本当にその人の生活の質の維持につながっているのか、という議論を考えてみると、生かされることが本望なのかどうか。考えたりすることが大切なのではないでしょうか。」と参加者に語りかけました。


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