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介護する側される側、今から準備するべきこと-

2020年6月20日にKeiroとオレンジ郡日系協会共催の介護フォーラムが実施され、カリフォルニア州公認臨床ソーシャルワーカーのレイン志織氏が介護を受ける側、介護をする側双方の視点について講演しました。日本語で実施されたこのイベントには日本からの参加者も含め60名以上が自宅からバーチャルで参加しました。

レイン志織氏

レイン氏は、介護の難しさは、”ワンサイズですべてに対応”というわけにはいかないことだと語り、高齢期における脳と精神の健康や、介護に関してすぐ実践できる日常生活での工夫点や解決策を紹介いただき、最後には質疑応答がされました。

精神の健康については高齢者に多いうつや不安症などがあげられ、心を落ち着かせる簡単な呼吸法も紹介されました。さらには関心の高い認知症の種類や早期診断の大切さを強調しました。講演後半はアメリカの介護事情にまで話が及びました。現在約4400万人が無償で家族に介護を提供しているといわれています。講演では食品の買い物や通院の付き添いなどのケアの種類の説明から、介護による経済的、身体的、精神的ストレスの傾向や症状などの紹介もされました。最後に支援を得られる先として高齢期の病気に詳しい老年学専門の医者のジェリアトリシャンや心理カウンセラーへの相談などが紹介されました。

参加者の伊豆島さん

レイン氏は、早い段階からの準備や基礎知識を知っていることが介護と向き合う上でとても大切だと語っています。参加者の伊豆島智恵子さんは、過去に年齢を重ねることによる肉体的・精神的な変化について別のセミナーにて学び、更に知識を深めたいと思い、イベントに参加されたと述べています。「自分がどうなるかわからないから、[介護を]受ける側として、また介護する方としても様々な情報を頭のかたすみにでも入れておく事は大切だと思いました。今は介護保険を見直したり、将来に向けて知識を蓄える準備をしています。Keiroのセミナーにでると、あー必要だなと思うことがどんどん出てきます、気づかされます。」と語りました。