いくつになってもエクササイズ! 高齢者のための運動に関するアドバイス
高齢者にとって、活動的で健康な生活習慣を保つ事は、病気、加齢障害の予防や長生きに役立ちます。あいにく、高齢者の多くは、もう若くはないという理由で、体を動かすことに抵抗があるようです。しかし、運動をする事は一生を通して効果があり、多くの健康状態を改善することができます。高齢者はもちろん、心臓病や糖尿病、あるいは関節炎などの慢性病を患っておられる方々にも安全です(1)。 ただ、新しい運動を始める場合には、かかりつけの医師に相談することをお勧めします。
運動にはどんな種類がありますか?
- 有酸素運動: ウォーキングや水泳のような、体の酸素使用量を増加させる運動は心臓や肺の機能を向上させます。
- 筋力強化運動:軽量のウェート(重り)を持ち上げる運動は筋肉組織を形成し、加齢に伴う筋肉の低下の予防や骨の健康に役立ちます。
- 柔軟性とバランス: 太極拳やストレッチ、またはヨガなどの運動は、怪我や転倒、あるいは関節のこわばりの予防に役立ちます。
運動にはどのような効果がありますか?
高齢者にとって、活動的な生活習慣を保つことには以下のような効果があります。
- 転倒リスクの低下
- 心臓病・糖尿病リスクの低下
- 介護を必要としない生活の継続
- 血圧とコレステロールの低下
- 気分の向上とストレスの低下
運動が逆効果になる事はありますか?
運動を始める前に自分の健康状態を良く知っておくことが大切です。無理をしてはいけません。以下のような危険信号が現れたら、運動を止めて、直ちに医師に相談しましょう。
- 胸、腕、首、あるいは顎の痛み、またはそれらが締め付けられるような感覚
- めまい、吐き気、脱力感
- 息切れ
- 足、すね、腰の痛み
- 心拍数が上昇し不快な感覚
- 好きな運動やいつも試してみたいと感じている運動を選びましょう。友人を誘って一緒に運動したり、屋外活動に参加するのも長続きの秘訣です。新鮮な空気を吸って、仲間との時間を楽しむことによって運動も更に楽しくなることでしょう、
- 運動を一日の習慣の一部にしましょう。子供達と遊んだり、園芸、歩行や家のお掃除も体を健康に保つ運動の一部であり、健康を改善します。
- 先述の運動をいろいろと組み合わせてみましょう。有酸素運動、筋力運動、柔軟性やバランスの運動を含めれば全体的にバランスのとれた運動となります。
- 最初はゆっくり、そして次第に運動を増やしていきましょう。一週間を通してほぼ毎日、一日少なくとも30分以上の運動が目標です。いっぺんに続けて30分の運動が無理であれば、何回かに分けてもOKです。一日のトータルが30分になるように頑張りましょう。
- ご自身の安全が第一です。運動の際は快適でサイズの合った靴をはきましょう。屋外が過度に寒かったり暑い場合は外での運動を避けて、運動の前、間、後には充分な水分補給を心がけましょう。
もっと詳しい情報はどこで入手できますか?
ACE Resource Center (American Council on Exercise)
http://www.acefitness.org/
1(888)825-3636
出典:
1. Brender, E. (2006) Fitness for older adults. The Journal of American Medical Association. Vol. 296 (2). Retrieved from http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=211070