結腸直腸癌
結腸直腸癌はアジア系アメリカ人社会で2番目に多く診断され、3番目に死亡率の高い癌の病気です。男女を問わず、日系アメリカ人は結腸直腸癌の発症と死亡率が他のどのアジア系アメリカ人よりも高くなっています。さらに、アメリカでの移民の歴史の長いアジア民族ほど、結腸直腸がんになりやすいという傾向も確認されています。アジア人がアメリカ的な習慣と食生活を取り入れていくことによって、結腸直腸がんの発病率と死亡率が高くなっているようです。
結腸直腸がんとはどんな病気ですか?
結腸直腸がんは、結腸と直腸で発生するがんのことです。結腸、あるいは直腸の内側の壁に、通常、非がん性のポリープと呼ばれる増殖した組織、または腫瘍ができ、これががん性のものに変化する場合があります。結腸直腸がんは何年かかけてゆっくり成長するので、早期発見の為に定期的な検査を受けることが重要です。女性と男性の間で発病率に差はありません。
リスク要因は何ですか?
以下の事柄が要因と考えられます。
- 50歳以上
- 肥満(BMIが25以上)
- 乳がん、子宮がん、卵巣がんの経験がある
- 結腸直腸がんを患った人が家族にいる
- 運動不足
- 喫煙
- 多量のお酒
- 赤身の肉(牛肉、豚肉、羊肉)や加工された肉製品(ベーコン、ソーセージ、ホットドッグ、ハム)の多い食生活
どんな症状が見られますか?
症状は次の通りですが、それ以外もありえます:
- 直腸からの出血や血便
- 排便習慣の変化
- 疲労
- 理由も無く体重が減る
- 嘔吐
- 腹部膨満, 鼓腸や腹痛など腹部の一般的な症状がある
予防法はなんですか?
結腸直腸癌のリスクを持っていたら早めに病気の予防をして下さい。結腸直腸癌の予防法は::
- 1日最低30分の運動を週に5日する
- 健康的な消化器官を維持する為、赤い肉や加工肉の摂取量を減らし、フルーツ、野菜、雑穀を多く摂る
- 禁煙する。喫煙する方は喫煙を止める。
- 女性は一日一杯、男性は一日二杯にアルコール摂取を留める。
- 健康な体重を維持する。
- 50歳以上の方は結腸直腸癌の検査を受ける。
どうやって癌を発見できますか?
がんを早期に発見できれば、複雑な治療の必要がなく、完治も可能です。早期発見のために、以下のことに留意してください。
- 平均的リスクの場合は、50歳から検査を始めて下さい。しかし、もしもリスクが高い場合は、もっと早い年齢から定期検査を受け始めましょう。症状が現れる前に検査を受けることが最善です。
- 医療機関の専門家に各種検査について相談しましょう。 結腸鏡検査はできものや腫瘍を発見する検査で、これは10年毎に受けましょう。二重造影注腸もできものや腫瘍を見つける検査で、これは5年毎に受けてましょう。 糞便潜血検査は主にがんを発見する検査で、これは毎年受けるべきです。二重造影注腸や糞便潜血検査で異常な結果が出た場合、結腸鏡検査も受けましょう。
どのような治療法がありますか?
手術が結腸直腸がんの一般的な治療法です。がんが広がった場合、手術前や術後に化学療法や放射線治療が行われます。
どこでもっと情報を入手できますか?
Prevent Cancer Foundation
1600 Duke St.Suite 500
Alexandria, VA 22314
1 (800) 227-2732
American Cancer Society
1 (800) 227-2345
出展:
1. Grady, D. (2007) Researchers find distinctive patterns of cancer in Asian Americans. New York Times. Retrieved from http://www.nytimes.com/2007/07/11/health/11iht-cancer.4.6617221.html
2. Health Justice Network (2010) API health disparities: Colon cancer. Retrieved from http://healthjusticenetwork.wordpress.com/2010/03/03/api-health-disparities-colon-cancer/